日本橋モラロジー事務所

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MORALOGY

 

井上丈彦さんの『五十路のまなびごと』

五十路のまなびごと』㉜<2023/12>

12月10日、今年も明治神宮清掃奉仕に参加させて頂きました。 コロナの制約も解け、総勢67名が9時半に明治神宮会館に集まり、明治天皇皇后様の国際赤十字「昭憲皇太后基金」のお話しから始まりました。10万円(現在の貨幣価値3.5億円)のご寄付が、今年まで101回継続し170の国と地域にのべ23億円の支援が行われてきたそうです。基金の先駆けであり、これはもっと世の中の人々に知ってほしい日本人の誇りだと思いました。その後正式昇殿参拝し、コロナ期には拝見出来なかった御神楽を楽しみ、お弁当を頂いてから清掃奉仕が始まりました。天気も良く12月にしては汗ばむ気温20度の青空の下、3時間の気持ちの良い汗をかきました。カマを用いての草刈りは日常では味わえないことで、無我夢中で雑草と格闘していると時間が過ぎるのもあっという間でした。明治神宮清掃奉仕、モラロジーを学んでいるからこそ参加できるものです。今年の日本橋からの参加は私だけでした。来年は是非皆さん、一緒に参加致しましょう!!

五十路のまなびごと』㉛<2023/11>

明9月に東京都協議会8団体共催山梨研修会に参加し、山梨の法人農業を経営する若い経営者のお話を聴きました。地方は高齢化と過疎化が影を落とし、農業に携わる人口が大きく減少する中、大企業をやめ、実家のブドウ農家を継いだ青年の講演でした。彼は従来の農業のままでは疲弊するばかりだと奮起し法人農業を立ち上げ、同じ年代の“仲間”を増やし、各農地の成果を数字で管理し、出来た作物ぶどうを日本はもとより、世界へ向けての輸出を手掛けていました。そして若手の就農者を支援し、楽しく且つ厳しく育成するという事業も展開していました。日本のぶどうは他国に類を見ないほど美味しいことは有名ですが、海外に出る日本のぶどうは価格も高く、時間もかかり本来の美味しさではない事を何とかできないかと取り組み、今では世界の人々に本物の美味しさを届けているとのことでした。この講演会に参加した学研、青年たちもとても良い刺激を受けていました。私も彼と同世代ならば共に働きたいと思うほどでした。頑張れ、青年!!!

五十路のまなびごと』㉚<2023/10>

仕事で33年以上、香港、中国へ毎月の様に出張をしていたのが、2020年1月9日以来途絶えていましたが、3年8か月ぶりに香港へ出張してきました。香港での業界の展示会に合わせて行ったので、そこで多くの友人に久しぶりに会うことが出来ました。中にはファミリービジネス3代続けてきた家業を廃業した者もいたり、自社オフィスを手放していたり、従業員が10分の1以下になった会社もありました。方や、自分の持つ強みを活かして、より高性能なモデルを開発し世界に打って出ようとする友人がいたり、培ってきた技術を活かし新たなアイテムの開発をして新規事業に進出する所もありました。この3年は、順調に進んでいた産業をも壊し、苦難を受容するしかない期間でしたが、新たな道を探す期間であったこともまた事実です。全ては心の作用だと思いました。心が落ち込むだけではへこたれてしまい、前を向くことはできませんが、前向きな心を持つことで、人は考え、行動し始めます。場所、お国柄は違えど、人の生きる力を目の当たりにした出張でした。

五十路のまなびごと』㉙<2022/09>

9月の3連休の初日と2日目で東京都モラロジー協議会8団体共催の山梨研修会を開催しました。コロナで止まっていた人に会う事の素晴らしさを取り戻そうと考え、共感してくださったみなさんと実行した研修会でした。参加者は50人。年齢も20代から70代まで、職業も学生から年金暮らしまでと幅広く、風光明媚に目を見張り、山梨名物に舌鼓を打ち、温泉にゆったり体を休ませ、秋の味覚をたらふく味わい、若手経営者の講演に力強い日本の未来を感じ、五感で楽しみ、学ぶことが出来ました。私は段取り八分仕事二分がことの勝敗を決めると考えていますが、これは最高道徳につながる心づかいそのものであることを、実感しました。運営の皆さんが参加者の喜ぶ顔を思い浮かべ用意を怠ることなく行い、参加者は他者に迷惑をかけまいとする思いにあふれ、困ったという事態は一つも起こらず無事研修会を終えることが出来ました。改めてこの団体は素晴らしいと思いました。ありがとうございました。

五十路のまなびごと』㉘<2023/08>

日本道経会東京支部主催の講演会で、墨田区で金属加工業を営む中小企業社長のお話を拝聴しました。丁度その週のテレビでも取りあげられ、産学連携、起業家創出、大手企業との取り組みなど、活気あふれるワクワクを感じるお話しでした。経営理念もおもてなしと三方よしの考えを言葉にしたもので、この企業はモラロジー企業ではありませんが、あらためて博士の道経一体経営の教えが正しいことを証明していると思いました。今世の中はコロナで止まっていた往来が再開し、活発になってきましたが、その内容は大きく様変わりしています。このような時だからこそ、最高道徳的経営・道経一体経営を学び直し、どうしたら具現化できるかを考える時です。博士の論文執筆から100年、博士の商工業者門下生へのいくつもの提言は昭和初期の時代が違う頃のものですが、その提言は今に通じるものであり、真実は色褪せず不朽であることに気付きます。学び、考え、実行する。簡単なことではありませんが、しっかり取り組んでいこうと思います。

五十路のまなびごと』㉗<2023/07>

 7月14日、今年度1回目の「日本橋文化講演会」に参加しました。講師は研究所客員教授の田島忠篤氏で宗教社会学がご専門で「日本人の宗教感と道徳観」というお話でした。日本人は初詣、各種願掛け、七五三に冠婚葬祭、クリスマスなど日常的に多くの宗教的祭祀に参加する世界でも屈指の民族でありながら「宗教」という言葉に敏感であり、この宗教への感じ方が変わったのは、戦後のGHQの政策や近年の新興宗教の理解できない行動などによるものだと思っていましたが、なんとそれは明治時代中頃の政教分離の政策からのものだという事を知りました。奥が深くもまた興味をそそる内容の講義でした。そして翌々日の16日には、令和専攻塾で意気投合した仲間5人と靖国神社の「みたままつり」に出掛け、昇殿参拝し暗くなるのを待って戻ったところ、足の踏み場もないほどの人混みでした。そこには多くの若い世代と日本への海外旅行者の姿がありました。この平和な光景は日本を護ってくれた御霊への、今を生きる私たちが行える何よりの供養だと思いました。

五十路のまなびごと』㉖<2023/06>

皆さんは、「税務署が入った」という話しを聞いたことがありますか?ニュースで、経理不正があった企業に税務員が検査に入るのを見たことがあると思いますが、私の経営する中小零細企業にも、設立23年間で5回の税務検査がありました。3回は指導があり、追徴課税を支払いましたが、4回目は指導無し。5回目も指導がなく、検査の2週間後に「是認通知書」が届き、それから9年が経ちます。「是認通知書」とは、A4サイズ1枚の書類で、なかなか入手できないそうで、税務調査の結果「適切な処理をしていると認められるので、何も修正など問題点はありませんでした」と証明する書類で、追徴課税にならなくても、今後はこういう処理にしてくださいというような「指導」が1つでもあればもらえず、「たった1つのミスもない、素晴らしい経理処理を行っています」というお墨付きを頂いた書類なのだそうです。先週は「東京税関」の調査が入りました。5年間の輸出入書類を含んだ経理書類を用意し、調査が行われました。指導がいくつかあり、追徴課税が1件ありました。完璧を目指しても、輸出側のINVOICEに書き漏れがあり、請求の時に追記されていれば差異があるということで指導が入ります。『衆心合せざれば形を造らず』まだまだ努力が足りないことを痛感した出来事でした。

五十路のまなびごと』㉕<2023/05>

7仕事で新たな国と取引を始めるので、その国の言葉の勉強を始めましたが、馴染みのない言語の為、頭に入ってきません。憶えても発音の抑揚で意味が全く変わってしまうそうで、音を覚えるだけでは不十分です。今はYouTubeで各言語の会話講座番組があり、それを繰り返し見て覚えようとしています。こんな状態ですが、商談でその国へ先日行ってきました。『こんにちは』『ありがとう』『さようなら』の簡単な挨拶の言葉だけ覚えて行きましたが、早速空港の税関で持ち込んだサンプルの事で説明が必要になりました。そんな時、税関職員はスマホの言語アプリを使って会話を始めました。完璧な話し言葉の翻訳とまではいきませんが、とりあえず意思の疎通は出来ました。また、一緒に行った友人と現地の記念館へ行った際、彼は現地語で書いてある説明文をスマホのカメラで翻訳するアプリを使い理解していました。今はスマホ一つあれば言葉をも超越する時代であることを体感してきました。便利な世の中になったものです。

五十路のまなびごと』㉔<2023/04>

日本道経会東京支部と東京都モラロジー協議会経済同友会共催の『道経一体経営原論』という900ページに及ぶ本の輪読会に参加して3年目を迎えます。月に一度のZOOM開催で、毎回一人の担当者が、自分の興味ある項を読み、自分の体験や思いを語り、参加者全員が感想やそれぞれの体験を織り交ぜた話をして、担当者が次回の担当者を指名して終わる約1時間の勉強会です。色々な業種の、大会社から中小零細企業のビジネスマンや経営者ら10人前後が参加して思いのたけを語り合います。現役バリバリの方々もいますが、定年退職を迎えながらも学び続ける方もいらっしゃいます。地域や社会貢献をおこない、暇(いとま)なく多忙な日々を過ごし、生涯学習を実践している姿に感動を覚えます。モラロジーの素晴らしい所は、まさしく、いつまでも真摯に学び続ける姿をどこにでも見ることが出来ることです。この輪読会も楽しいですよ。ご興味がある方、ご一報下さい。

五十路のまなびごと』㉓<2023/03>

今月の「ニューモラル」のタイトルは『「幸せの感度」を高めよう』でした。満ち足りた心、幸せは他人から譲られることはなく、自らの心で幸せを感じられるかどうかが大切なことと書いてありました。過日受講した道経一体経営セミナーの一コマに「ウェルビーイング経営」という講座があったのを思い出しました。ウェルビーイングという言葉、最近よく耳にするようになったと思いますが、端的に言えば「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあること」を指す言葉で心の善い状態であることをいうのだそうです。ウェルビーイングであるとナニナニというのが面白くわかり易かったので皆さんにご披露したいと思います。①利他的・思いやりのある人は幸福度が高い②視野を広く、大きく持つと幸せになり易い③チャレンジ精神が旺盛だと幸せ度が高い④やる気のある人は幸福度が高い やらされる より やってみようの心構え⑤幸せな人は長寿。調査では 7.5年から10年は長生き。皆さんもお気づきのことと思いますがウェルビーイングはモラロジーの最高道徳の実践そのものですね。

五十路のまなびごと』㉒<2023/02>

2月3日から3泊4日で『道経一体経営講座」を柏本部で4年ぶりに受講してきました。3年前は長男の結婚式と重なり受講せず、その後、コロナ禍となり対面講座がなくなりオンラインで受講してきましたが、やはり対面で多くの方々と共に学べることは良いですね。総勢81人の受講者でした。今回は講義の席も最初に座った席で4日間、食事も寮部屋ごとの指定席というコロナ対策が施されていました。この指定席も、なかなか良いもので、食事は、九州の久留米の宅配給食お弁当屋さんの方とご一緒で、普通では業界も地域も異なり、面識もなければお会いしてもお話の機会すらない中、いろいろな事を語り合い、本当に良い時間を過ごすことが出来ました。受講中は咳音一つせず、皆が講義に集中し静まり返った中、講師の声だけが高らかに響く中で、理想的な道経一体の学びをすることが出来ました。これから漸く、対面で臨場感あふれる講義や講演が開催されることと思いますが、積極的に参加し、新たな良い出会いを創って参りましょう。

五十路のまなびごと』㉑<2023/01>

明けましておめでとうございます。年齢を重ね、且つコロナ禍3年目、年々“としつき“が経つのを早く感じます。今年も1月14日に靖国神社靖国会館において東京都モラロジー協議会の「新年賀詞交歓会」が開催されました。日本橋からは大久保代表世話人ご夫妻と私の3人の出席で、総勢74名のご参加でした。その中には、家族のきずなエッセーとお絵かきの受賞者の小学生と中学生もいらっしゃり、和気あいあいとした雰囲気の中取り行われました。新年講演会は『人間力のある人はなぜ陰徳を積むのか』の著者であり、元ANA CAの三枝理枝子講師でした。今年も心づかいを忘れず行動を起こし、少しでも徳を積んでいかなければと心新たにしました。今年は日本橋を含む中央地区が賀詞交歓会運営担当で、澤中央地区議長の采配で準備が行われていきました。モラロジアンの凄い所は、朝の集合時にお役目を頂くと即座に皆さんがテキパキと行動し、あっという間に必要な準備が完成され、式中も滞りなく進行するよう皆さんの心づかいが発揮されることです。今年もしっかり学んで参りましょう。

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